産業活性化を目的とした事業
既存産業や最新技術産業の発展、商業機能の強化など市内の産業活性化を図り1987年に産業活性化計画が提言され、その計画の一環として「なごやサイエンスパーク」事業が始まりました。
なごやサイエンスパークとは
名古屋の中心部から志段味地区は距離でいうと10kmほどしか離れていません。広大な自然公園やスポーツランドなどのレクリエーション施設が点在しており、これらの豊富な資源を活かしたなごやサイエンスパーク事業は全国的に注目を集めています。地域の特徴を活かした研究開発拠点の形成を目指し、日々開発が進められています。なごやサイエンスパークは3つのゾーンに区分けされており、それぞれが異なる役割を担います。
中核的な役割を担うAゾーン
Aゾーンはなごやサイエンスパーク内外の連携構築を支援する中核的なゾーンです。「研究開発センター」や「先端技術連携リサーチセンター」といった、大学や行政の研究機関が集まっています。またインキュベーション施設も立地しており、「サイエンス交流プラザ」「国立研究開発法人産業技術総合研究所中部センター」「クリエイション・コア名古屋」などがあります。
医療・福祉・建設産業が中心のBゾーン
Bゾーンは別名「なごやライフバレー」と呼ばれています。主に医療・福祉・健康産業分野の施設が立地しており、Aゾーンに集まっている研究機関と連携しながら最新の医療技術・機器の開発を行っています。また、医療的ケアが可能な医療対応型特別養護老人ホームでの評価検証を行い、革新的な医療福祉機器の開発も行っています。
地域の中小企業が中心のCゾーン
Cゾーンはなごやサイエンスパークで集積した研究成果を地域の中小企業を中心に波及させ、地域産業の活性化・高度化を図り新産業の創出につなげることを目的とした研究開発型企業団地です。この研究開発型企業団地は「テクノヒル名古屋」と呼ばれ、介護用ロボットの開発や福祉支援システム構築の研究を行う「善樹会なごや健康未来研究所」、微細切削工具製作のための研削盤や切削工具の形状の研究・開発を行う「ビーティーティー株式会社」、バイオマス資源を原料とした飼料製造技術の研究開発・実証、飼料の製造を行う「中部有機リサイクル株式会社」など、あらゆる企業が集まっています。
また、なごやサイエンスパークの研究成果は自動車、メカトロニクス、ファインセラミックスなどの既存産業の振興にも活かされています。優秀な人材を集めるための都市環境整備も同時に進めており、市内の産業はこれからさらに発展していくことが予想されます。